2022年11月24日

【役員研修】定着率と働き甲斐。切り捨てる勇気

11月23日、2022年11月度の役員研修を行いました。
役員研修は、グループ会社11社の社長・幹部が集まり「人間をつくる」「成果を上げる」の観点から実践的な研修を行います。

こんにちは。広報担当のピナツです。
この度、11月に課長に昇進しました~!(わーい)

さて、今月の役員研修は、
午前は「経営における人材活用」の考え方、
午後は課題図書〈司馬遼太郎 峠〉をもとに、リーダーとして目指す姿について、
を行いました。
今回は、午前の部「人材活用の考え方」の学びを紹介します。

曲がりなりにも課長になったピナツですから、
今回、リーダー論を学べることを楽しみに参加。
しかし研修最後には「うかうかしてられないな・・・」
という気持ちになったのでした。
その理由は記事後半に。

それでは、本題にはいります。

定着率をどのように考えるか

社長の森下の進行のもと、下記のお題に対してグループワークを行いました。

お題:日経新聞で「終身雇用・定着率が経営の足を引っ張っている」という記事が出た。なぜ悪いのか、考察して、チームで意見を出すこと。

―Aチーム
定着率が高いデメリットは、競合や市場が変化しているときに、変化に乗り遅れてしまうこと。市場競争が緩やかな業界(インフラ系)は、定着率は高くても問題ではない。
しかしテンポスは、競争が激しい業界にいる。だから定着率を高くしていくことよりも、変化に迅速に対応できる体制を作ることが必要だ。

―Bチーム
定着率は、会社を引っ張るリーダー層と、オペレーター(単純作業)の2軸で考える必要があるのではないか。リーダー層の定着率が低いと、会社は安定しない。

―Cチーム
成果が出せなければ、リーダーはその職務を降りるべきである。結果を出し続けているのであれば、リーダーの定着率は高くても良い。

―Eチーム
定着率の数値だけを追いかけるのではなく「異動率」も考える必要があるのではないか。定着率を保ちながら、変化に対応するには柔軟な人事配置が欠かせない。異動には、グループ間の異動、出向受入れ、M&A先に出向させる等。

定着率は大事だけど、最優先ではない

―森下社長
いろんな班から意見が出たが、では日経新聞は何を言いたいか。それは経営陣、人事に訴えたいことは「定着率をいつまでも追いかけるな」ではないか。

離職率や、定着率をいつまでも重要な指標にしていると、会社が変化しないといけないときに、判断を誤ってしまう。

「2:6:2法則」がある。この法則で言えば、組織には、出来の良い人が2割、普通の人が6割、出来の悪い人が2割だといえる。
出来の悪い2割が退職すると、普通の人の下の方が、出来の悪い2割になる。一方で、上位2割がいなくなると、最初は混乱するが、普通の人が四苦八苦しながらも上位にあがってくる。
実際に、テンポス情報館では部長クラスが3人抜けて、混乱した時期はあったが、今では1億の利益をだすまでに成長している。組織はそんなふうに成長していくものである。

「2:6:2法則」からいえば、幹部が辞めたってどうにかなる。最初は困っても残った人で、会社は躍動してくるから。

切り捨てる勇気

―森下社長
プロ野球は、スカウトで毎年何人もの人が入ってくる。そのため、監督は叱咤激励しながら、寝食を共に戦ってきた戦友の中から、誰かを首にしないといけない。試合に出られる人数は限られている。切り捨てる人選は、深夜一人で泣きながらの作業だったという。

プロスポーツでは「定着率」を大事にしているとチームは生き残れない。競争が激しいところは、強制的にでも人を入れ替えないと勝てないということを、我々は知らないといけない。

テンポスグループは、子会社や部署によっては、大変化しなければならないところもある。新しいことや、わけのわからないこともやらないといけない。その時に定着率を最優先にしていては勝てない。

大事なことは、泣きながら首にするという非情さが必要だということ。ビジネスにおける「首を切る」とは、その部署から外す、リーダーから外すことだ。それくらいの覚悟が、幹部にはあるか。定着率は大事だが、定着率を高くすることを最優先にしていると、負けてしまう。切り捨てる勇気が無ければ、生き残れない。

ただし、一度リーダーから外れても、烙印を押すわけではない。力を付けて再チャレンジする人は大いに歓迎すること。また「新卒5年の離職率」「中途入社3年の離職率」は、乳幼児死亡率と同じようなものだから、定着するための仕掛けや工夫は続けていくこと。

幹部社員は、自社が今どのような状態にあるのかに合わせて、人材活用に取り組んでいってほしい。

本音を引き出す「コンパ」やってみました

会社の将来や、生き方を本音で語り合う機会創出として、各チーム「コンパ」を行いました。

広報ピナツの班では「20年後、会社が倒産するとしたらその要因は?」「良い会社とは?」の話など。

テンポスは、他部署と何かを進めるときに「何が何でも最初はリーダーに話を通さなければならない」という社風ではありません。
個人に直接話をして、そこで話がまとまれば、リーダーの了承を得て進行するということは非常に多いです。
しかしスピードは速いですが、組織としてはどうなの?と感じる人もいるのではないか、ということから意見を出し合いました。

他にも、テンポスの同族経営について、管理部長に話を聞くなど、いろんな人の本音が聞ける機会となりました。これもお酒のおかげかな!

それでは、また来月!